家族も人間関係(4)


「年末年始ぐらい仲良くしろ」

人生で何度となく言われたことですが、私と同じ体験をした人も少なくないと思う。
いささか古くさいけど、家族内で飛び交いやすいセリフですね。

「それもそうだな…」って、互いに握手なんてできれば理想的だけど、よく考えればこんなに強引で意味不明なことはない。
年末年始を理由に仲良くできればそりゃいいさ。
家族が集まる時期だもの、こっちだって円満に過ごしたい。
だけど顔を合わせるからこそ険悪状況が生まれるとも言う。


しまいには「俺の顔を立てろ」とか懇願されて。
そう、それ!!

結局、仲良くしてほしいのは第三者だったりするんですよ。
「家族団欒風景の中にいたい自分」
それが本音なのに「母ちゃんが悲しむ」みたいな脅しで握手させようとする。
過去には「それもそうだな」って仲直りできたこともあった。
でもそんなんで無理やり押し込めた感情は結局消化されなかった。
いい大人になってから無様に爆発したりする。

例えば家族の誰かといがみ合っている。
実態はどうであれ、双方の都合で傷ついている状態。
それなのに、第三者が「水に流せ」と言ってくる。

「話を聞いてやるから」と、双方の言い分を聞いてくれるならまだありがたい。
ありがたいんだけど、どっちが正しいとかジャッジされたらもう最悪。
しかも多くの場合正しさなんてどうでもよく、第三者にとっての「やりやすさ」にかかってる。

一番やりやすいのは、年下側・力が弱い側を言いくるめること。
「俺に免じて」とか、言いやすい相手・受け入れてくれそうな相手に「呑む」ことが要求される。
何か言えば逆ギレしたり暴れそうな相手に仲直りの懇願が向かうことってあまりないんじゃないか。

そんで「お前を見込んで言うんだから」「本当はお前が正しいと知っている」とか、そういうときだけ年下側は持ち上げられて、言い換えればそんなときぐらいしか持ち上げられない。

卑屈になりすぎてるとも言えるけど。

私ってこんな人間だったっけ。
誰よりも家族との結びつきを願ってたんじゃなかったっけ。





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